ひとつの仕事。無数の未来。
世界を拠点に、日本と世界をつなぐ。

イタリアの地で、国際物流の
新しい景色を想像しながら、
湧き上がる想いと共に、次をつくる。

世界には、学生の頃から目を向けていた。
バックパックで世界十数箇所を周った。
いつかは、海外で働きたい。その想いが十数年後に叶った。
単身で、イタリアのミラノへ。
まだまだ関係性の少ないイタリア企業との仕事。
西鉄国際物流事業としてのパイプを
繋げ、ひとりの人間として、
現地の人たちとの
関係を深めながら、国際物流の新しい未来に想いを重ねる。
イタリアで西鉄初の法人化へ。
その目標が私の原動力。
やるべきことは、たくさんあるし、いろんな協力が必要になる。
今は土を耕し、種をまき、育てている途中だけど数年後に花開き、人が集まる場所にしたい。
今日も、想いは強く、前を向いている。

【国際物流ミラノ駐在事務所】 千林 哲朗 SEMBAYASHI TETSURO

2004
西日本鉄道株式会社に入社
2007
海外研修制度により海外で勤務
2008
帰国後、日本橋営業所
(現 関東第一営業所)にて勤務
2016
総合営業部へ異動
2017
通関士の資格を取得
2020
イタリアミラノ駐在事務所 所長勤務

イタリアエリアをメインに西鉄の代理店のスタッフとの調整交渉や今後の事務所開設ための市場調査を行い、イタリアで現地法人化 に向けて、日々奮闘中。

大学生の頃からの海外への憧れが、
今の職へと導いてくれた。

大学生の頃、ひとりで世界の十数カ国を旅しました。バックパッカーの間でバイブル的な存在である沢木耕太郎さんの小説「深夜特急」に影響を受けて、海外ひとり旅への憧れが強くなり、旅を始めたのがきっかけです。アメリカ、カナダ、スイス、フランス、イタリア、タイ、カンボジア、ベトナムなど以前から海外には興味があり、様々な国の文化や風景を感じることが好きでした。そういった経験もあり、いずれは海外と繋がる仕事がしたいと思い、就職活動をしていたら西鉄の国際物流の存在を知り、入社することができました。

※写真は、2021年以降イタリア在中の風景

海外研修制度って何?

国際ビジネスの舞台で活躍できる
スタッフを育成。

国際物流部門が毎年実施している海外研修制度では、入社3年目から応募が可能です。海外研修制度では、現地の駐在員に同行して、日本との輸出・輸入のやり取りや現地スタッフとのコミュニケーションの取り方を学んだり、来客のアテンドを行ったりしながら、実際の業務内容を肌で感じ学んでいきます。海外での業務経験・生活経験を積み、将来海外駐在員として活躍するための大きなチャンスでもあります。

現地の時間の流れと文化に適応する
感覚を身につける。

イタリアは時間の感覚が日本とはかなり違います。日本では時間厳守が基本になりますが、こちらではかなりルーズというか時間通りにならないことが当たり前の文化です。ある日、貿易をつなぐ代理店のスタッフと私でお客さまのところに訪問する際に、現地代理店のスタッフが待ち合わせ時間から30分遅れて到着したことがありました。私は待ち合わせの時間の前からその場に待機していたのですが、何も悪びれることなく30分遅れて当たり前のようにやってきました。もちろん、それによりお客さまのところにも30分遅れて訪問したのですが、お客さまも怒ることもなく、現地スタッフとにこやかに話しているのが印象的でした。そのあたりは国の違いもあり、戸惑いもありますが、環境に合わせて行動していくことも大切なことだと思います。自分自身は遅刻することはないと思いますが、相手が遅刻することに対しては寛容な気持ちを持つことが必要だと感じます。

イタリアの方はとてもフレンドリー。
近所の人やまわりの人が親切で、
気にかけてもらっています。
単身で生活する私も助けられながら、
安心して生活しています。

仕事では日本に比べて想定外のことが起こることも多いけど、イタリアの人は臨機応変に対応する能力が高いと思います。途中、トラブルがあっても、結果的にうまくまとまっていることが多いです。イタリアの人の気質だと思いますが、何か失敗があったとしても、失敗を追わずに、次どうするのかを前向きに動くので、そういったイタリアの人の姿勢を学んでいます。いい意味では柔軟性が高いと言えるかもしれません。

文化や考え方の違いも吸収しながら
柔軟に適応すること。

言葉や異文化の壁を超えた先に、
大きな達成感がある。

海外で仕事をする際にはやはり言葉の壁があります。英語で話すこともありますが、お互いに母国語ではないのでニュアンスがうまく伝わらないこともあります。コミュニケーションの取り方も文化や考え方の違いで異なるので、時間がかかる場合もあります。ちょっとした言葉の違いでもミスが起こる可能性もあるので、きちんと話し合いを重ねています。ひとつの荷物を運ぶ中にも多くの工程、多くの人が関わっています。納期に間に合わせることは当然のことではありますが、海や空を渡るとなると簡単なことではありません。納期までに届けるために、気持ちがひとつにまとまって、やり終えた時にはなんとも言えない達成感と感動があります。

【イタリアで現地法人化する】
という志。

私がイタリアに来た目的のひとつは、NNR(西鉄国際物流)をイタリアで現地法人化するためです。その最初のきっかけがこの駐在所です。現地の企業とパイプをつくり、業務を拡大し、イタリアで現地法人化または支店として機能できるように日々努めております。ひとつの会社を立ち上げることが目標なので、日本で仕事をしていた時では経験できない会社代表としての立場で動けることは責任であり、モチベーションでもあります。

物流は国と国の文化をつなぐ役割。
イタリアとの物流が増えることで
日本の暮らしにイタリアの感性が
身近に入ってくる。

イタリアは、まだまだ日本との輸出入が少なく、可能性に溢れた国です。やり方次第では、もっと伸ばせるエリアだと感じています。現状、西鉄が輸出入を取り扱っている製品としては自動車部品などの工業製品が主です。イタリアといえば、トマトやオリーブオイルのイメージもあると思いますが、そういったイタリア名産の食材や商品などもまだまだ、取り扱えていないものがたくさんあります。今後、イタリアの支店ができ、日本へ輸出できる商品が増えれば、日本の暮らしに新しい風を送り込むことができます。例えば、ティラミスやマリトッツォはイタリア発信です。イタリアはスイーツ系も多く、日本は流行に敏感なので、西鉄が輸入したモノが流行をつくるという可能性もあります。そういう意味では、物流は国や暮らしの文化をつくるきっかけでもあるし、とてもやりがいのある仕事だと思っています。

イタリアに拠点をつくることで、
日本の文化とイタリアの文化が
新しいカタチで繋がる可能性を
持っている。

人生のターニングポイント

入社3年目の海外研修で感じた
気持ちが、今を動かしている。

海外研修での経験が大きいです。仕事での研修生としてイギリスに行った際、現地企業の社長や関係者と接しながら、ビジネスという視点で海外を見た時、それまで見てきた世界とは違うものを感じました。また、海外の駐在員として働く先輩方を見て、憧れを持つようになり、海外で働くビジネスマンになりたいという想いが強くなりました。海外研修から海外勤務まで年月はかかりましたが、今こうして単身でイタリアで働けるのも、その研修中に感じた想いが残っているから、頑張れるのだと思います。